0913

 

やはり忙しく夏はすぎてゆきました。

 

なんだかバタバタしているうちに無事、第三子が元気いっぱいに産まれてきてくれて、というか女房が産み落としてくれて、ほっと胸を撫で下ろしているうちに9月になっており。しかし出産、今回も幸運にも立ち会うことが叶いましたが、いやあ、この神秘はなんとも筆舌尽くしがたい。妻とボクは完全に自然なお産、日本人がその昔から脈々と受け継いできた産婆スタイルのそれをリスペクトするところもあり、今回も医療措置をいっさい施さないオールドスクールな助産院を選びました。

 

苦痛なくスルリと生まれる赤ん坊は泣かないと、読んでいた話でありましたが、今回まさにそれで、すっぽーーんと黙って出てきて、身体少し拭かれて泣いたくらいなもんで、すぐに母親の上で眠り惚けてしまい、そんな女房と赤ん坊の絶妙な連係プレーを目の当たりにしてココロが熱くなったもんです。

 

そんなで我が家は仲間がひとり増えて賑やかしくやっております。お近くお出での際は冷やかしついでに御立ちより頂ければ幸いであります。

 

いろいろありつつも夏は粛々とすぎてゆき、北海道行ったり湘南行ったり川崎湾岸行ったりとバンド活動も忙しなくやっております。これはもう普段のシゴトとは切り離された、シノギの域です。新作の録音に向けても動いたり、月末からは実際の録音作業が始まったりと…まだまだ仕上げなければならない作詞に追われている始末。小生の悪い癖、ついつい怒ってしまうのであります。この世、人間、政治、状況、環境、体制、システム、法律、行政、賑々しい日常を踊り倒したような詞を書いてやりたい気持ちはクレイジー山山なのですが、ついつい怒ってしまう。この怒りを旨い具合に笑い、やら愛情、やら遊び、やら物語、にカタチを変えて行く仕事こそ小生の役回りであります。

 

がしかし、ひとこと言わせて頂きたい。オリンピックで人のココロを弄ぶなど言語道断です。もちろん、スポーツには一切、なんの罪もない。スポーツが生むドラマには純粋な感動がある。それをお上は百も承知の上だから、なおさら薄汚いのです。0.3平方キロメートル内に完全にブロックできている、などという妄言が、オリンピックという祭典、狂騒の影に隠れたまま、闇に葬られないことを切に願う。もう決まってしまったのだから仕方がないこととして、7年間、がんばろうではありませんか。開催にかかる莫大な費用は国から都から、すなわち市民の血税から捻出されるのだとしたら、そんな莫大な資本、もっと他に使い道あんだろって気持ちはあります。そんな気持ちしかないって言った方が良いかも知れない。でもまあ、もう決まったのだから仕方がない。ただのバカ騒ぎに流されず、状況をつぶさに観察して行こうではありませんか。震災のこと、被災地のことを忘れない、被災者、避難生活者の保証、援助、その全てにまつわる復興の火を決して絶やさない、そんな力に変えてやろうではありませんか。お金は正しく、意味のあることに使って頂きたい。それだけです。

 

このお祭り騒ぎに惑わされてはならない。祝いごとが盛り上がっているその裏で、人知れず広がってゆく闇、これはなかなかに見落としやすいモノなのです。